末期腎不全と言われた

末期腎不全とは

 腎臓の障害がゆっくり(一般的には数年単位)と進行し、後で述べるような様々な症状があらわれる病気を慢性腎不全(最近では慢性腎臓病とも呼ぶ)といいます。そして、腎不全が悪化し、ついには命にかかわる状態になると、腎臓の代わりとなる治療、いわゆる腎代替療法(透析か腎移植)が必要となります。このような状態、または近い将来に、そうなると診断される状態を末期腎不全と言います。


末期腎不全の原因

 2016年の1年間で、日本では新たに39,344人が末期腎不全で透析治療を受け始めました。原因で最も多いのは糖尿病性腎症、次いで慢性糸球体腎炎、三番目が高血圧などによる腎硬化症です。糖尿病性腎症と腎硬化症は毎年増え続け、この二つを合わせると年間約2万人の患者さんが透析治療に導入されています。他にも、腎臓に水のような液体がたまった袋状の腫瘤(嚢胞)が沢山ある場合、尿の流れの異常や尿路結石により腎盂炎を繰り返した場合には、末期腎不全になります。わが国では末期腎不全の予備軍と考えられる慢性腎臓病患者が、1千万人以上いると推計されています。


腎不全の症状

 皆さんが最初に気づく症状は、朝起きた時の瞼やお風呂に入る時の足のむくみ、運動時の動機・息切れが代表的でしょう。腎臓は体の中の老廃物と余分な水分を尿として体外へ出します。この機能が低下すると体内に過剰な水分が残り、次第に体重が増えむくみになるのです。症状が進むと肺にまで水がたまり、寝ると咳が出たり息苦しくなったりもします。また、あまり知られていませんが、腎臓は造血ホルモンを作っています。腎臓の働きが低下すると知らない間に貧血になり、やがて階段などで動機・息切れを自覚するようになります。その他にも老廃物の蓄積により、頭がボッーとする、食欲不振や吐き気、息の異臭などをきたすこともあります。進行すると、血液中のカリウム濃度が高くなり、ついには心臓の働きにまで悪い影響が出るようになります。


腎不全を調べる検査

 血液検査で尿毒素の一種である血清クレアチニン(検査用紙にはS-Crと表記)の値が異常になっていることで診断がつきます。健診でも大概は調査項目に入っている一般的な検査です。尿中のタンパクや糖の異常で気付くこともあります。また、腹部の超音波検査で腎臓の腫れや、サイズの縮みによって診断されることがあり、定期的な健診が慢性腎不全の早期発見には有効です。


腎不全の治療

 末期腎不全にまで進行すると透析療法(血液透析か腹膜透析)か腎移植が必要です。透析に比べ腎移植では、より健康に近い暮らしが実現できますが、腎提供者(ドナー)が必要です。詳しくは泌尿器科か腎臓内科の先生にご相談ください。忘れてはならない大切なことは、末期腎不全になる前に腎臓の機能低下を早く発見し、その原因に対処することです。そうすることで末期腎不全になることの予防や、遅らせることができます。そのためには検尿や定期的な血液検査の実施を是非ともお薦め致します。


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